院長ブログ

治療に通う回数について 

2024年1月26日 金曜日

たまにお電話やメールで「〇〇を治すのに、何回くらい通えばいいですか?」というご質問を頂戴することがあります。
そこで今日は鍼灸を受ける際に、何回くらい通うべきかについて書かせていただこうかと思います。

一言で言ってしまえば、何回通うべきかは「やってみなければ分かりません」とか「人によります」
ということになってしまうのですが、それでは身も蓋も無いので
当院といたしましては、一つの目安として「最低限」数回は通ってみていただきたいと思っております。

何故かと申しますと、鍼灸に対する反応の出方は個人差が激しく
一度目から治療家が全力投球をするわけにはいかないのです。
つまり
とりあえず一度目の治療は標準的なものとして、その患者さんに最適な刺激量を探していくわけなのです。

また、それ以外にも
局所で固着した症状を動かすのに最適な治療法がどれかを探るのに回数が必要な場合もありますし
お身体を立て直したうえで症状の改善がある場合なども往々にしてあります。

そのような理由で
鍼灸で効果が実感できるのには「最低限」数回は必要なのです。

鍼灸院と鍼灸整骨院の違い

2017年12月12日 火曜日

今回は、鍼灸院と鍼灸整骨院の違いについてです。

慢性前立腺炎にせよ不妊症にせよ、鍼灸を受けようと思った時に
皆さん「鍼灸院と鍼灸整骨院はどう違うの?」と一度は
疑問に思われたのではないでしょうか。
患者さんからもたまに質問を受けます。

その違いを簡単に説明すると
・鍼灸院では、主に東洋医学的に診立て・鍼灸をします。
そしてその守備範囲は、何となく体調がよくないといったものから、慢性前立腺炎や不妊症・アトピー、喘息などのアレルギー疾患・整形外科的疾患・・・と多岐にわたります。

・それに対して鍼灸整骨院では、西洋医学的に診立て・鍼灸をします。
そしてその守備範囲は、基本的に整形外科的疾患となります。

鍼灸整骨院の中には、まじめに東洋医学に取り組んでいる所もあるのですが、これは本当に稀なことで、鍼灸整骨院を100軒回って1軒でも巡り逢えたら幸運といって良いでしょう。

また患者さんにとっては、鍼灸院では保険を扱っておらず、
(鍼灸)整骨院では扱っている、という点も大きな違いとなります。

因みにこの違いは国の保険制度によるものなのですが、
鍼灸整骨院でも、まじめに東洋医学に取り組んでいる所に関しては
鍼灸は自費扱いになります。

「不妊症」・「慢性前立腺炎」の鍼灸ブログ
大阪府吹田市(豊中・千里中央近く)の漢方鍼灸院・鳳仙花より

養生法について

2017年11月24日 金曜日

今回は養生法についてです。

当院では初診時にその方に必要な養生法をお伝えしております。
の養生法についてなのですが、当然のことながら守っていただける患者さんと守っていただけない患者さんがおられます。

場合によっては養生法など守らなくても
鍼灸に通い続けているだけで健康を取り戻すしまうといったこともよくあります。

しかし、反対にその方の状態によっては
養生法を守る・守らないが明暗を分ける、ということもあります。

治りがこちらが予測していたよりも明らかに悪い場合に
患者さんに「養生法は守れていますか?」とお聞きすると
「いや~、実はあまり守れていません・・・」といった返事が返ってくることもしばしばです。

 そのような時には、改めてその方に必要な養生法を提示し
それが必要な理由とその効果をできるだけ分かりやすく説明して
養生法を守るように患者さんにも頑張っていただきます。

そして養生法を守り始めると同時に
お身体も治り始めるといった事を、何度も目の当たりにしてきました。 

中には、鍼灸はたまに受けるのみで普段は養生法を守ることで
見事に健康を維持しておられる患者さんもおられます。

養生法さえ守っていればどんな病気でも治り、またどんな病気でも防げる、というものでもありませんが
当院でお伝えする養生法は東洋医学的にみて、その方の健康のために必要なものなのです。
また意思さえあれば実践可能なものとなっておりますので
是非是非守ってみてください。

「慢性前立腺炎」・ 「不妊症」の鍼灸ブログ
大阪府吹田市(豊中・千里中央近く)の漢方鍼灸院・鳳仙花より

東洋医学と西洋医学の違い その2

2013年10月15日 火曜日

前回、森がその均衡を失った時に、その均衡を回復させることによって、問題(症状)を起こしている木を助けるのが東洋医学であるとお話しました。

ですから前回も少し触れたように、針やお灸、漢方薬を使うこと自体が東洋医学なのではなく、これらはあくまでその実践のための道具に過ぎないのです。

なので、本来の東洋医学の実践には、実は針やお灸、漢方薬がなくても代用できる道具が何かあるのならば差し支えないのです。

また逆に、針やお灸、漢方薬を使っていても、森にアプローチせずに、問題(症状)を起こしている木自体にアプローチしているのならば、これは西洋医学的治療であると言えるでしょう。

つまり、症状に対する科学を根拠にした治療が西洋医学で、
人に対する(言いかえればその人の持つ原因)永年の観察を根拠にした治療が東洋医学であると言えます。

「不妊症」・「慢性前立腺炎」の鍼灸ブログ
大阪 吹田市(豊中・千里中央近)の漢方鍼灸院・鳳仙花より

東洋医学と西洋医学の違い その1

2013年10月12日 土曜日

東洋医学と西洋医学の違いとはいったい何なのでしょうか。

一言でいうならば、それは人を観る距離にあります。

東洋医学では人という「森」をまとめて観ます。
つまり、少し離れて観ることで統合的に全体を理解しようとしているのです。

西洋医学では病気の出ている「木」をじっくり観ます。
つまり、近づいて観ることで分析的に細かく理解しようとしているのです。

どちらが良い悪いという問題ではありません。
その時どちらが必要かという視点で使い分ければよいと思います。

例えば、一本の木が弱っていてそれを治そうとする時に
その木自体に、虫が巣くっている・折れている等の個別の問題があるのならば、その木自体に手を入れるべきですし(西洋医学的治療)、
その木自体には問題がなく、周りの木が茂り過ぎて日当たりが悪くなっている・その森の土質が悪い等の全体的な問題があるのならば、森全体に手を入れるべきなのです(東洋医学的治療)。

針やお灸、漢方薬を使っていれば全て東洋医学的治療であるとは
言えないのです。

「不妊症」・「慢性前立腺炎」の鍼灸ブログ
大阪 吹田市の漢方鍼灸院・鳳仙花より

 

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